1984・アメリカ
監督:ミロス・フォアマン
製作総指揮:マイケル・ハウスマン、ベルティル・オルソン
製作:ソウル・ゼインツ
脚本:ピーター・シェーファー
音楽:ジョン・ストラウス
出演:F・マーリー・エイブラハム、トム・ハルス
本作アマデウスは、ブロードウェイで好評を博した舞台『アマデウス』の映画化で、稀代の天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルの生涯を、彼の才能を妬み殺害した、と語る年老いたサリエリの回想によって綴られる物語です。また本作は、アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞などの8部門を受賞しました。監督ミロス・フォアマンの最高傑作と位置づける声もあり、彼の生涯かけたテーマである「自由と迫害」を、常識と常識を踏み外す超人の相克として描いています。
あらすじですが、以下になります。
1823年11月のある晩、ウィーンの街でひとりの老人が発狂して自殺を図り、病院へ運ばれた。この老人は、かつてウィーンで最も尊敬された宮廷音楽家、アントニオ・サリエリ。数週間後、サリエリの告白を聞くために若年の神父・フォーグラーが病室を訪れた。やがて、サリエリの回想が始まった…。イタリアに生まれたサリエリは、作曲家として優れた才能を持っていた。やがて音楽の都ウィーンへ赴き、皇帝ヨーゼフ2世付きの宮廷音楽家になった。そんな順調なサリエリの人生も、天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトに出会ったことで狂わされていく…。
物語はモーツァルトと同時代を生きた宮廷音楽家のサリエリの苦悩を描いています。彼は音楽家として凡人です。現に自分達はサリエリの作曲した曲など全く知りません。それに対し、神に選ばれたとしか表現できないような天才モーツァルト。
しかし、彼はモーツァルトの才能を、
圧倒的富、名声、地位がありながらも神の声を聞くことが出来ないと苛立つサリエリの苦悩は嫉妬という、人間の感情としてはあまりにもマイナスな面を引きだしてしまいます。さらにその感情は憎悪に変わって行きます。
もし、
他人にあって、自分にはないものを羨んだり、妬むことはやめて、自分にあるものを伸ばしてゆけばいいのかもしれませんね。
な~んてことを考えさせられました。
また、冒頭の「交響曲第25番」から始まる、作品全般にわたって流れる音楽の質の良さは改めてモーツァルトの凄さ、偉大さを感じさせられます。でも、この作品を観ると本当にバカと天才は紙一重なんだなということを痛感します。
こぼれ話ですが、撮影監督のオンドリチェクは当初この撮影のため、『バリー・リンドン』での蝋燭照明のみによる撮影に用いられたレンズを、キューブリックから借りようとしたが、断られたそうです。
しかし、『バリー・リンドン』を監督したキューブリックは、同年公開の『カッコーの巣の上で』で本作品の監督であるフォアマンにアカデミー監督賞を奪われています。
我が敬愛するキューブリック監督へ・・・。カメラ貸してやれよ・・・。
どうも!
返信削除アマデウスとカッコーの巣の上でって
同じ監督だったんですか!
ためになりますわ!笑
大地