2011年4月28日木曜日

特集 ぼくらのゼロ年代。

 
ゼロ年代~2000年から2010年~。ぼくらが生きた「0」という時代はなんだったのだろう。ぼくらの世代にとっては、おそらくこのゼロ年代が青春時代となるのだろう。つまり、この年代の映画、音楽、漫画、アニメーションがぼくらの価値観、社会観を形成したことは言うまでもない。なぜなら、それらは常に現代を映し出す鏡のようなものだから。

 ゼロ年代前の90年代はその後半から「戦後史上もっとも社会的自己実現への信頼が低下した時代として位置づけられる」と語られます。(『ゼロ年代の想像力』宇野常寛著)すなわち1995年あたりを境に、「がんばれば豊かになれる」世の中から「がんばっても、豊かになれない」世の中へ移行して行きました。同時に、生きる「意味」や「価値」も見出すことが難しくなった。そんな中、世界はゼロの時代に突入しました。

 そして世界に戦慄が走ります。世界貿易センタービルに航空機が突っ込んだあの瞬間の映像は世界の映画に影響を及ぼさないはずがない。

同時多発テロ、ウソの戦争、大不況。誰もが信じた「強いアメリカ」、「マジメな日本」という虚像は、ゼロ年代に感受性豊かな時をむかえた僕らの目の前で、音を立てて崩れ落ちた。二本の高層ビルの如く。

 ぼくたちが生きたあの時代は何だったのか。最近の雑誌等ではよく見かける特集かもしれないが、このブログもそれに乗っかってみようかと思う。

 そんな混迷でどこかニヒリズムな意志を感じさせてくれる生きた映画、ゼロ年代前夜1999年から2010年までを取り上げていくとこにしよう。ぼくらの青春、ゼロ年代の映画が映し出し、僕らの「生」に影響を与えたものを徹底的に考えたいと思う。

というわけで行きましょう。

ぼくらの
ゼロ年代。


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